JIRA Software を使ったプロジェクト管理 / Confluence のパフォーマンスチューニング等… 第20回 AUG 東京イベントレポート

今回は、Atlassian User Group Tokyo (アトラシアンユーザーグループ東京; 訳して AUG 東京)のリーダーを務めていただいているヤフー株式会社の高橋邦洋さんに、アトラシアンユーザーグループとは何かと 12 月に開催された第 20 回 Atlassian User Meeting のレポートを 2 回にわたって寄稿していただきました。

アトラシアンでは、ブログを寄稿してくれる方を募集しています!ご興味のある方は是非 japan-marketing@altassian.com (担当:犬山) までお問い合わせください。

Atlassian User Group Tokyo でリーダーを務めているヤフー株式会社の高橋邦洋です。前回のブログでは Atlassian User Group について紹介させていただきました。今回は、2016/12/9に開催したAtlassian User Meeting #20の開催レポートです。運営しながらの参加ということもあり、しっかり聞けていないところもありますがご容赦ください。

記念すべき20回目のUser Meetingで、偶然ですが20周年のヤフーで開催しました。2016年度は1月、6月、9月、12月と全てヤフーで開催しました。ヤフーは2016年10月に本社移転しており新オフィスでの初開催となりました。

宣伝になっていますがヤフーの新オフィスではイベント開催も可能なコワーキングスペースの提供など実施しておりますので、是非ご来社ください。

 

今回のイベントでは、アトラシアンよりJIRA Software のプリンシパルプロダクトマネージャーの Jason Wong (ジェイソン・ウォン) さんをお招きしアトラシアンにおける開発の裏側を聞けるスペシャルなイベントとなりました。

タイムテーブルは以下の通りです。

  • 18:00 – 開場受付開始
  • 18:30 – 19:15 Beer Bash!! & ネットワーキング
  • 19:15 – 19:45 Atlassian Summit2016 レポート by 犬山 奈穂 さん @ AtlassianLightning Talks
  • 19:45 – 20:10 JIRA Software ( a.k.a JIRA Agile ) を使ってのプロジェクト管理 by 梶原成親 @ eureka, Inc.
  • 20:10 – 20:15 休憩
  • 20:15 – 20:45 コンフルエンスのパフォーマンスチューニング手法 by 谷治寛さん @ Yahoo! JAPAN
  • 20:45 – 21:15 開発の背景(JIRA Softwareのプロダクトマネージメント) by Jason Wong(@jasewong)さん @ Atlassian
  • 21:15 – 21:30 記念写真撮影
  • 21:30 – 解散

Beer Bash

Atlassian User Group Meetingのちょっと変わったところとして BeerBash から始めるところにあります。ピザ、ビールとともにユーザ、アトラシアンの方、各パートナーの方々がざっくばらんに交流する時間になります。パートナーの方々がいらしても、いわゆる「営業行為」はイベントのルール上禁止されており、パートナーさん同士が会社の違い関係なくユーザー会の運営に献身的に協力くださり、とてもアットホームな雰囲気です。そのアットホームさは、シリコンバレーで年次で開催される Atlassian Summitに参加するとさらによくわかりますので、是非予算を獲得して一緒に参加しましょう。

Atlassian Summit2016 レポート

Bashが終わった後に最近恒例となっているアトラシアンの 犬山さんからの最新情報のアップデートがありました。今回はAtlassian Summit2016の直後ということもありアップデート情報がたくさんあり、紹介するのがとても大変そうでした。それは裏を返せば、アトラシアン製品が多岐にわたっており、且つ改善が進んでいるということになると思います。アトラシアン製品は当然ながら英語での情報が多いのでこういった紹介の機会があるのはユーザにとってはとても嬉しいことだと思います。

 JIRA Software ( a.k.a JIRA Agile ) を使ってのプロジェクト管理

次にAUGリーダの梶原さんより「JIRAを使った簡単リリースプランニング」についてのお話がありました。プロダクトマネージャの視点でリリースプランニングの考え方、手法からそれをJIRAでどう管理するかに話が流れ、JIRAの使いどころがわかりやすい内容でした。特に振り返り、レポートにJIRAを効果的に使用していくことでチームのポテンシャルがサイクルを回すたびに明らかになっていき、計画の確実性が上がっていくのではないかと思いました。進行中のタスク管理にJIRAを使用するのは当然のこととして、振り返りやレポートのための準備がJIRAを用いることで簡易になるのはとても重要なことだと認識しました。内容についてより深く聞いてみたいところではありますがAUG Meetingでは直接お話しを機会はなかなか作れません。そういった場合はAUG Casual talkingに是非参加ください。より詳しく話が聞けるはずです。

コンフルエンスのパフォーマンスチューニング手法 

その次は弊社の Confluence 運用担当であった谷よりConfuence のパフォーマンスチューニング手法についてでした。手前勝手ですが、弊社は2006年より数千人規模で Confluence を1インスタンスで活用してきておりそれなりの経験、ノウハウがありますのでパフォーマンスチューニングをはじめとした運用手法は今後も積極的に公開していけたらいいなと考えています。


Atlassian製品の重い処理を諦めない 

開発の背景(JIRA Softwareのプロダクトマネージメント)

最後に、お待ちかねのJason Wongさんの講演でした。Jasonさんは日本語が堪能で今回日本語で講演してくださいました。とても聞き取りやすい日本語で、またボキャブラリーも大変豊富でとてもわかりやすい講演でした。プロダクトオーナ1個人としてどのように取り組んでいるかを話してくださる内容でした。詳しいレポートは、日本のらしい「おもてなし」を生かしたソフトウェアを作って欲しい – JIRA Software の開発の背景 – をご覧ください。

話の中にユーザの声を大切にするという下りがあったのですが、Jasonさんの本当に大切にしていることがわかるエピソードを紹介したいと思います。アトラシアンはRoad Tripというエンジニアが世界を周りユーザの声を直接聞くという施策を実施しています。(2016年はやっていないのでしょうか。ぜひ続けて欲しいです)

2015年に弊社にも来てくださいました。その時、Jasonさんに初めてお会いしたのですが、JasonさんはJIRAのエンジニアですが、私たちは Confluence のヘビーユーザなので Confluence のエンジニアに対する多くのフィードバックを Jason さんに聞いてもらいました。正直、この時点で、私たちのフィードバックで何かが変わることは大きく期待していませんでした。しかし、来社されてからの数ヶ月後のことです。Jasonさんからのメールがあり、前回もらったフィードバックに関する改善仕様が私たちの希望通りになっているのか確認していただきました。

彼はJIRAのエンジニアであるにもかかわらず、私たちの声を大切にケアしてくれました。ユーザの声を大切にするというのはよく聞くことですが、このように実践することはなかなかできないことだと思います。

最後に私個人としては非常に感銘した以下の言葉を参加者に送っていただきました。

「Software as a Service」という言葉があるが、「Software is a Service」であると思っている。私たちソフトウェアエンジニアは機械的なものを作っているのではなく、サービスを作っている。日本に来たオーストラリア人は日本のサービスに感動して帰ってくる。それは日本人は優れた思いやりのあるサービスを生み出すことができているということ。それがソフトウェアであっても同じように思いやりのあるサービスを作っていけると思っています。」

レポートは以上になります。2回に分けて投稿させていただきました。よくわからなかったという方、何からしらの興味がある方、アトラシアン製品で悩んでいる方、是非4月に行われる次回のAUG Tokyoのイベントでお会いしましょう!

次回のAtlassian User Group に参加する

ヤフー株式会社 情報システム本部  – 高橋邦洋screen-shot-2017-01-27-at-3-03-18-pm

2007年に社内システム希望でヤフーに入社。入社から現在までConfluenceの運用担当。2015年10月よりAtlassian UserGroup Tokyoのリーダーを担当。