アトラシアン倶楽部「お料理ハッカソン」の活動レポート

皆さん、こんにちは!アトラシアンのマーケティングスペシャリスト犬山です。

先日のアトラシアン倶楽部についてのブログでは、アトラシアン倶楽部の全体的なコンセプトや活動内容についてご紹介させていただきました。今回のブログでは、私と Java 女子部 さんで共催しているアトラシアン倶楽部女子料理部で行った「お料理ハッカソン」でどのようなことを行っているかをレポートをさせていただきたいと思います!

 

お料理ハッカソンとは?

2015-05-30 14.20.24

皆さんおそらく、「ハッカソン」はご存知かと思います。ハッカソンとは、主に、ソフトウェア開発分野で行われているイベントで、短時間(大体、最低限1日から1週間)の間にチームでアイデアを出し合い、1 つのプロダクトやサービスを作り上げ、最後にデモンストレーションを行います。同じように、お料理ハッカソンでは、チームを作り、決められた時間の中で「何を作るか」のアイデアを出しあって、実際にモノを作り上げていきます。もちろん、最後には他の参加者へ出来たピザの発表を行い、評価してもらいます。

どうして料理なの?

意外かもしれませんが、料理とソフトウェア開発のプロセスは非常に似ています。

 

下の図は、アトラシアンの考えるアプリケーション・ライフサイクル・マネージメント(ALM)をわかりやすく、簡素化したものです。まず、プロジェクトの方向性や目的を「企画」することから始まり、その後プロジェクトを実現化させるために必要な機能や条件を挙げ、より具体的な「計画」を行います。そして、実際に計画に沿ってタスクを「実行」し、モノを作り上げていきます。一度成果物が出来たら、デリバリーを行い顧客やテスターから「フィードバック」を得て、次の「企画」の際に役立てていきます。このようなプロセスを何度も繰り返すことによって、成果物の品質だけでなく開発生産性や変化への対応力を向上することができます。

 

実は、料理を作るプロセスも同じことが言えます。季節や一緒に料理を食べる人、最近食べたものといった要因を元に、どんな料理を作ったらいいのかを決め、それを作るのに必要な材料が手元にあるか、何時までに何をしなければいけないのかを確認します。その後、実際に料理をして、成果物を自分でまたは他の人と一緒に評価します。「意外に難しくなくて、思ったより速く出来上がったな」や「ちょっと塩味がたりなかったな」などは、次回同じ料理をする際に非常に役に立ちます。このようにして、何度も料理したことのあるものは、その人の得意料理になり、毎回より美味しくそして手際よく作ることができるようになります。

 

お料理ハッカソンで学べること

2015-05-30 11.59.02企画や計画の大切さ

チームで限られた時間を使ってモノ作りをする際に、プロジェクトの意図を全員で理解していることは、とても重要なキーです。最終的に、成果物を人に見せるとなった時に、チームメイトによって相違点があると、見せられている側もチーム内でも不信感が増すかもしれません。従って、プロジェクトを始める前にに以下の事項をチームに決めてもらいました。

  • 作るピザのテーマ
  • そのテーマの背景
  • 販売するターゲット層
  • 他のピザと比べた時の特徴(注目すべき点)

こうすることで、チーム全員がコンセプトを失うことなく、同じ方向でプロダクトを作っていくことができます。これは、クライアント(他参加者)に安心感を与えるだけでなく、チーム同士での達成感を向上することにも役立ちます。

ふりかえりの意味2015-05-30 15.05.57

今回のハッカソンでは、作品を作る機会を試作と本作として 2 回設け、各回とも他の参加者が評価を行い、フィードバックをしました。この時点での評価結果では、チームによって評価点にばらつきがあり順位がはっきりしていましたが、その後ふりかえりの時間を設けチームで「何が良かったか」と「何が悪かったか」そして「どうしたら改善できるか」を話し合ってもらうと、最終的な本作の評価結果では、驚くことに 4 チームすべてが同点になりました。これは、それぞれのチームが評価者からもらったフィードバックや評価点に対して、真摯に受け止め対応策を考えた証拠です。具体的に、ふりかえりで気づき最終的な点数に大きく影響した点を、以下に例として挙げておきます。

  • 評価が低いところを伸ばす

「『見た目』の評価が低かった」⇨「色合いを増やす」

  • 評価が良かった点を伸ばす

「スイーツ部分が可愛くて美味しかった」⇨「スイーツだけに集中する」

* このチームは、1 つのピザ上に 3 種のテーマの具材 (イタリアン、スイーツ、和) がのっていました。

2015-05-30 13.22.24チームワークの作り方

このハッカソンでのもう一つ大事な点は、その日出会った見ず知らずの人たちと作業しなければいけないということです。このお料理シリーズでは、基本的にチームでの作業で、チームメンバーはそれぞれ違う業種だったり、ハッカソン経験のない人や料理が得意でない人と背景は様々です。第 1 回では、チームとグループの違いを以下のように定義しました。

 

  • チーム:各自が専門性を持ち、全員がそれぞれの分野のプロとして作業する
  • グループ:高知識を持つリーダーがおり、そして指示された作業を行うスタッフがいる

もし、自分のチームの過半数が料理経験のない人で構成されているならば、「グループ」形式でチームを組んでいくことで、経験のある人が指示を出して、時間内にそのチームにとってベストな成果物を提供することができます。また、チーム全員が料理が得意である場合、「チーム」形式を利用して、それぞれの経験を生かしながらその時のテーマに応じて一番より良いものを作ることができます。

実際のお料理ハッカソンのスケジュール

時間
作業事項
補足
10 分 チーム作成と自己紹介
10 分 ポートフォリオ作成 何をつくるか、ホワイトボードにプランニング表を作成する。
10 分 他チームのポートフォリオ見学 ホワイトボードの前に説明員を 1 人残して、他のメンバーは、他チームのポートフォリオを見に行く。
20 分 試作開始
10 分 試作評価 「味」「見た目」「ユニークさ」「プレゼンテーションの効果度」の 4 項目を評価する。(1 項目ごと 1 番良いと思うチームに全員が投票。自分のチームには投票できない。)
10 分 ふりかえりと本作に向けての作戦会議
20 分 本作開始
10 分 本作評価 「味」「見た目」「ユニークさ」「プレゼンテーションの効果度」の 4 項目を評価する。(1 項目ごと 1 番良いと思うチームに全員が投票。自分のチームには投票できない。)

最後に

上記のように、アトラシアンお料理倶楽部では、日常何気なく行っていることを通して、プロジェクト管理やチームプロジェクトの進め方を学んでいます。また、IT 業界だけでなく、幅広い業種の方に積極的にご参加いただき、働く女性を応援するフレンドリーなコミュニティとして成長していきたいと思っております。是非皆様の参加をお待ちしております!

投稿時点で予定されているイベント:

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