カンプラン : バックログとカンバンの融合

アジャイルチームにおいてアジャイルフレームワークを選択することに関し、銀の弾丸はありません。カンバンを使おうとスクラムを使おうと、あるいはスクラムバンのようにこの 2 つを組み合わせて使おうと、アジャイルは 1 つのチームプロセスです。優れたソフトウェアの計画、追跡、リリースをするにあたり、すべてのチームに必要なことは、どのフレームワークが基盤として最も適切に機能するのかを理解することです。

カンバン対スクラム対スクラムバン

atlassian_software-13カンバンの目的はチームメンバーに適量の仕事を与えて、チームが常にフル稼働で作業できるようにすることです。ボード上にあるものは何でも最優先事項なので、カンバンを実践するチームには柔軟な計画、明確なフォーカス、全体的な透明性などのメリットがあります。それは開発者が取り組んでいるものです。カンバンは、優先度が変化する環境で継続的デリバリーに専念する運営チームにぴったりです。

それとは対照的に、スクラムは作業をスプリントと呼ばれる一連の固定長イテレーションに分割します。スプリントとしてスケジュール化されたものは何でもチームの最優先事項です (特定の機能や機能グループなど)。明確なロードマップと優先的なまとまりを持つプロダクトチームは、スクラムを有効活用できます。

しかし、あなたのチームはスクラムとカンバンを組み合わせて最大限に活用しているのではないでしょうか? あるいは、スクラムからカンバンへ移行したいと考えていませんか? もしそうなら、あなたのチームに適切なソリューションはスクラムバンです。この混合メソドロジーはいろいろな異なる方法で実践されていますが、スクラムバンチームで最も多いのは、スクラムのバックログとスプリントを使い、カンバンの WIP リミットとサイクルタイムを使うことです (注意: サイクルタイムとは、タスクがチームのワークフローを遷移して最後まで到達するのにかかる時間です)。

繰り返し作業は望まないがバックログ グルーミングは行いたい、というチームについてはどうでしょうか? JIRA Software のカンプラン (製品内ではカンバン バックログとラベル付けされています) という新機能がその答えです。この新機能がどのように新しいバックログとプランモードでカンバンチームを支援するか、あるいはチームがどのようにカンバンを利用してより良い計画を立てるのかご覧ください。

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なぜカンバンは厳密なフレームワークではなく基盤なのか

アトラシアンのビルドエンジニアリングチームは、アトラシアンソフトウェアをビルド、テスト、デリバリーするために使用するプラットフォームを担当しています。開発者は、信頼性の高いインフラストラクチャーと高速な継続的デリバリー (CI) に影響を受けます。数年前のビルド数は 1 カ月に 21,000 でしたが、現在では 1 カ月に 150,000 以上のビルドが行われています。

この拡大の原因として考えられるのは、チームの成長、Subversion から Git への移行、自動テスト、そしてあまりはっきりしていないのはスクラムからカンバンへの移行です。ビルドエンジニアリングの仕事 (臨時で入るリクエスト、インシデント、革新的な仕事など) の性質は、スクラムフレームワークには適していません。そこでチームはスクラムバンの導入を決めました。これはすぐにカンバンに変わりました。チームがスプリントの作業を望まなかったからです。しかし、カンバンもチームが求めていた万能薬ではないことが分かりました。多くのチームと同じように、彼らもうまく役立たせようとしました。1 つのボードをサポートエンジニアボード、プロジェクトワークボード、その他の複数のボードにしました。すべて異なるワークフローです。しかし最大の欠点はボード全体にあるのでしょうか? あるチームメンバーが言う未熟な「荒れ地」を仕事で使えるようにする必要がありました。進行中カラムに入ってしまえば順調ですが、ToDo カラム (荒れ地カラム) に入るとまさに荒れ地です。

カンバンを使っているチームが苦痛に感じているのなら、カンバンの顧客もまたカンバンボードで終わりのない ToDo と苦闘しているはずです。そのため私たちはカンバン バックログを作成しました。

ToDo リストをバックログリストに変えよう

当社のビルドエンジニアリングチームは、長くてまとまりのない ToDo リストを、日々のスタンドアップや週次計画ミーティングで解決しようとしました。しかし彼らが本当に必要としていたのは、ミーティングではなくバックログだったのです。

昔からカンバンボードにはバックログ機能がなかったので、プロダクトマネージャー、開発マネージャー、チームリーダーは最初のカラムの課題を使って計画を立てていました。リストが大きくなるにつれて、優先課題を見つけるのが困難になりました。ビルドエンジニアリングチームは作業の範囲に応じてボードを分割しましたが、混合チームボードは巨大なままでした (スクロール量が膨大でした)。

そこでチームやボードを再構成する新しい方法を考案したり、車輪の再発明をしたりするのではなく、JIRA Software チームはカンバンにバックログを導入することを決めました。このカンプラン機能 (JIRA Software Labs で利用可能) は、課題をリストビューとして閲覧できる幅広いカラム バックログを導入しています。これによりカンバンボードは 2 つの異なるスクリーンを持ちます。バックログ グルーミング用のバックログと、エンジニアリングチームがワークフローを通してタスクの選択や移動ができるカンバンボードです。

この機能は JIRA Software のスクラムボードのバックログと何も変わりません。たとえばサイドバーのバックログアイコンをクリックすると、バックログ課題の幅広いカラムを表示します。バックログをグルーミングした後、課題をワークフローの次の工程にドラッグアンドドロップで移動できます。

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スクラムのバックログ スクリーンとカンバンボードを組み合わせて 1 つのアジャイルボードにすることで、スクラムボード バックログのように機能します。課題をクリックすると、課題の詳細が表示されます。課題詳細のような専用ビューにより、チームの各メンバーはより速くより快適にタスクに取り組むことができます。

最後に、エピックや指定されたバージョンを使用してリリースを管理している非スクラムチームにとっては、スクラムボードにある課題閲覧やクイック編集のようなツールが役に立つでしょう。このシンプルで素早い編集により、プロダクトマネージャー、開発マネージャー、そしてプランモードで作業している他のメンバーが、エピックやバージョンを効率的に管理することが可能になります。

カンバンボードにバックログを追加したいですか?

ある顧客が言うように、カンプランは「両方の世界の良い所」を持っています。進行中のスプリントを持つことなくカードを移動することができて、タスクをバックログに入力してより良い計画が立てやすくなります。アトラシアンのビルドエンジニアリングチームが経験した荒れ地を無くして、カンバンチームにプランモードをもたらしてくれます。それは以前のカンバンワールドには存在しなかったものです。カンバン、スクラム、スクラムバンが仕事に必要な基盤になると考えていなかったチームも、新しい方法で仕事ができるようになります。カンバンボード上でプランモードを開くことで、カンバンに慣れている人もそうでない人も、アジャイルフレームワークでの仕事方法を見つけることができます。チームに適用できそうもないベストプラクティスに従おうとする必要はありません。ただしアジャイル開発は、ベストプラクティスの継続的な改良であることをお忘れなく。

カンプランを試して、下のコメントセクションでご意見をお聞かせください。

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重要な情報:

カンプラン ラボ機能を有効にするには、JIRA Software Cloud で以下の手順に従ってください:

1. 「JIRA 管理者」グローバル パーミッション を持つユーザーでログインする。

2. トップバー > アプリケーションで JIRA 管理者を選択して、JIRA Software セクションまでページをスクロールする。

3. JIRA Software Labs で カンバン バックログを選択する。





*本ブログは Atlassian Blogs の翻訳です。本文中の日時などは投稿当時のものですのでご了承ください。
*原文 : 2016 年 3 月 2 日 “Kanplan: where your backlog meets kanban