アトラシアンは顧客数をどのように数えているか? (2012 年バージョン)

2010 年 11 月に、私はアトラシアンが顧客数をどのように数えているかに関する記事を投稿しました。あれからいくつかの変更点があったため、この話題のアップデートされた情報を紹介する必要があると思います。

弊社が顧客数を数える方法の厳密な定義を紹介する理由は、弊社の顧客と見込み客に対してオープンかつ誠意をもって接したいと考えているからです。一定数の顧客がいると主張するのであれば、その数え方を紹介するのは当然でしょう。

顧客数を数える際の、弊社の最新の定義は以下の通りです:

  • スターターレベルのライセンスおよびサブスクリプションを除き
  • 現在アクティブなライセンスまたはサブスクリプションを所有し
  • 実際に費用を支払った
  • 企業の数

2012 年 5 月 24 日現在での顧客数は、129 カ国で 20,113 となっています。

「ちょっと待って。」とあなたは考えるでしょう。「それは 2010 年に発表した数よりも少ないじゃないか。なぜか?」

その理由は、弊社が特にオンデマンドサービスに注目して、より控えめに数えるようにしたからです。最も大きな変化は、現在弊社が数えているのが「現在もアクティブ」なライセンスあるいはサブスクリプションを有する企業、即ち過去12ヶ月間においていくらかの金額を支払った企業のみとしている点にあります。以前の定義では、弊社のソフトウェアを購入したものの、そのメンテナンス費を支払っていない顧客も含まれていました。このような顧客の多くが依然として弊社のソフトウェアを利用していることは分かっているものの、今後は彼らを顧客数から除外する事に決定しました。

上記の条件に関して、もう少し詳細な説明をしようと思います。

企業の数は、弊社の顧客の Email ドメイン数を数えることで計算されます。弊社には業界別に営業区域を区分する営業部隊がなく、一般価格表とセルフサービスの販売プロセスがあるだけです。 そのため、誰がどの企業に務めているかを把握するのは弊社にとって困難です。このような理由から、弊社では企業数を特定するために Email ドメインを利用しているのです。例えば、john@acme.com とwendy@acme.com は同じ企業に属すると考えます。

現在アクティブなライセンスとは、企業が将来のサポートとメンテナンスを受けるために、少なくとも一つのライセンス分は支払済みである事を意味します。弊社が「ダウンロード可能な」製品を販売すると、顧客は永続ライセンスを受け取るため、そのソフトウェアを永久に利用できる事になります。しかし、彼らがより新しいバージョンへのアクセスとサポートとを望む場合は、年間費の支払いをお願いしています。弊社がオンデマンド(「ホスト型」)サブスクリプションを販売する際は、サポートおよびメンテナンス費はサプスクリプション価格に組み込まれています。よって、オンデマンドサプスクリプションを数えるのは、現在も弊社サービスに対して支払いを行っている場合のみとなります。

有料ライセンスは数に含まれていますが、コミュニティグループオープンソースプロジェクトクラスルームへのライセンス等、弊社が無料で提供したライセンスは数に含まれません。彼らが弊社ソフトウェアのユーザーであることは確かですが、彼らからは一切の支払いを受けていないので顧客数には数えていません。

10 ユーザーライセンスを 10 ドルで販売している「スターター」ライセンスは除外 (収益は全額ルーム・トゥ・リードへの寄付となる。現在までで 100 万ドル以上を調達!) してあります。また、顧客が月額 10 ドルのみを支払う弊社のオンデマンド サービスの「エントリーレベル」のサブスクリプションも除外しました。この収益は寄付金にはなりませんが、これらサービス利用者の多くはまだ弊社の「サービスを試している」段階にあり、完全な本番環境でアトラシアンにコミットしていないと思われるため除外しています。

これらの条件は、考え得る限り最も控えめな定義となっている事が分かると思います。このようにして、弊社は発表する顧客数を完全に裏付けられる形をとっているのです。

*本ブログは Atlassian Blogs の翻訳です。本文中の日時などは投稿当時のものですのでご了承ください。
*原文 : 2012 年 5 月 24 日 "How does Atlassian count customers? (2012 version)"