(事例) タスク、時間管理により経営効率化を図るリックソフト

日頃アトラシアンパートナーとしてご活躍されているリックソフト社ですが、熱心なアトラシアン製品ユーザーでもあります。代表取締役の大貫氏らにインタビューを行い、アトラシアン製品をどのように活用しているのかについてお聞きしました。(写真の左から、樋口様、大貫社長、蛯子様、原様)

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貴社の業務内容を教えて頂けますか?

リックソフトは 2005 年に創立し、金融業界向けのソフトウェア受託開発 (ウェブアプリケーション) を主な業務としてきました。昨年の春からアトラシアン製品の販売、サービス提供も開始しました。

どのアトラシアン製品を使用していますか?

JIRA、GreenHopper、Confluence、Crowd です。最初に JIRA と Confluence を導入しました。その後、インスタンスが
増えて ID、パスワード管理が煩雑になってきたためシングルサインオン製品である Crowd を導入しました。JIRA のプラグインである GreenHopper は、JIRA をバージョン 4 へアップグレードする際に導入しました。

導入の経緯を教えて頂けますか?

もともと、社員の多くがオープンソースプロジェクトである Apache Geronimo のドキュメント翻訳に携わっていました。Apache Geronimo ではドキュメント管理に Confluence を使用していたため、日本Apache Geronimo でも Confluence を使用しました。そこでの Confluence 使用経験から使い勝手の良さを知っており、自社にも導入することを決めました。Confluence と比較できるような性能をもった製品は他に見当たらなかったため、比較検討はほとんど行っておりません。

JIRA についても同様です。参加していたオープンソースプロジェクトのバグ管理システムが JIRA であったため、JIRA の操作に慣れており、使い勝手にも満足していたため、自社への導入を決定しました。

各製品をどのように使用していますか?

Confluence は社内ウィキとして使用しています。当社では毎日、朝会(スタンドアップ)、中会(午後3時頃)を実施し、各自の To Do を共有しています。1日に二度実施するのは、状況に合わせて素早く作業内容を変更できるようにするためです。朝会で話した To Do を Confluence に書き込み、誰からも見られるようにしています。

また、ソフトウェアに関する技術情報を蓄積するなど、ナレッジマネジメントのツールとしても使用しています。Confluence の良い点の一つは、検索性能が高いところです。検索スピードが速く、また添付ファイルの中身まで検索することができます。そのため、資料などをとりあえず Confluence に入れておき、必要なときに検索するといった使い方が可能です。

Confluence 3.1 からは Microsoft Office 2007 のファイルをページに添付し表示させ、ウィキ上で直接編集することもできるようなりました。とても便利な機能です。Confluence はバージョンが上がるほどページ作成が素早くできるようになっていたり、魅力的な機能が追加されているので、できるだけバージョンアップを行うようにしています。

JIRA についてはバグ管理にも使用していますが、当社での主な用途はタスク管理です。Confluence だとタスクの「流れ」が追いづらいので JIRA を使用しています。JIRA 導入以前はメール等でタスク管理を行っており分かりづらい部分があったのですが、JIRA を導入してからはタスクが終了しているかどうかがはっきりと分かるようになりました。プロジェクトは現在、10 個程度あります。

タスクの例ですが、来月出展する予定の「オープンソースカンファレンス出展準備」というタスクを作成しています。そのタスクの下に、出展申込、カタログ作成、といったサブタスクを作成し階層構造にして管理しています。

また、JIRA はお客様向けのヘルプデスクとしても使用しています。そして、誰かがアカウントを新規作成したときにメール通知が送信されるようなプラグインも自社で開発し、使用しています。

GreenHopper は主にミーティングの際に使用しています。参加者全員で GreenHopper のタスクボードを見ながら、バーチャルインデックスカードを移動させ、スケジューリングなどを行います。それまでは分からなかったのですが、使用してみて「見える化」の効果は本当に大きいと実感しました。残っているタスク、仕掛り中のタスク、完了したタスクを一覧できることは非常に重要です。

JIRAを用いて作業時間管理も行われているとお聞きしましたが?

はい、各タスクに 0.5 時間単位で作業時間を記録しています。目的は 2 つあります。1 つ目は勤怠管理です。時間管理のプラグインを使用して、レポートを作成しています。社労士とのやり取りに使用しています。このような便利なプラグインが非常に多くある点も JIRA を気に入っている理由の1つです。

目的の 2 つ目は会計管理です。タスクに作業時間を記録することにより、どのプロジェクトにどれだけの時間を費やしたのかが分かりますので、取引先へ
の請求や、会計事務所とのやり取りがとても効率よくできるようになりました。また完了基準から進行基準へと変更になった会計制度にもうまく対応ができてい
ます。

今後の計画

当社では販売管理にセールスフォース・ドットコムを使用しています。これを JIRA、Confluence と連携させることを検討しています。顧客についての技術情報は JIRA などに記録されている一方、営業情報はセールスフォースにあります。技術者が問合せを受けたときに、その顧客が何を購入しているかなどをすぐに調べられるようにしたいのです。


リックソフトの皆様、ありがとうございました!

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